ページ先頭

カットソー専門の製造工場

カットソーの知識

縫製豆知識

染色で縮率が変わる

ソフトな仕上げのままの淡い色に対し、黒は染粉で繊維の収縮が固めになります。そのため、淡い色は伸びやすく、黒は縮みやすくなる生地が多いようです。(染料濃度や染める時間などが原因だろう)

黒い生地で服を作る際、淡い色の縮率で作られたパターンを使用すると、色によって小さい服が出来てしまう失敗がありました。解決策として、全色の縮率テストを行い、黒の生地で縮みがあれば縮み分をプラスしたパターンを別に作成。確認サンプルを製作するようにしました。

また、各色別に採寸し確認を行い、大きく出来上がるものは、事前補正裁断や中間でカットする手間を加え、寸法を一定にするようにしました。(場合によれば別のパターンで裁断を行うこともある。)

それにより、原則黒または濃い色で確認サンプルを製作することがアパレルメーカー側の方針となり、高い評価をいただきました。

色落ち

生地が手やミシンを染めていくことがあります。生地の色落ちです。
洗濯して色落ちすることは、たまにはあると思います。縫製をしている間に、見る見る白のミシン台がピンクに染まった光景はさすがに驚きでした。急いで取引先に連絡しました。

しかし、帰ってきた言葉は「しっかりしたデーターがある生地だから問題はないはずだ。とりあえず、残布を送ってみてください。」工場の言う事より、データーの方が正しいと思っているのです。

そして、残布が届いた頃に電話がありました。「どこが悪いのですか?出荷前には、詳細なデーターが数枚綴りでくるから間違いないはずですが。」現物が手元にあっても、まだデーターを信用していました。そこで、残布に水をつけて欲しいとお願いすると、データの間違いに気付いていただけました。色落ちは、本来の工程を確実に行ったA級品であれば、今の世の中では少ないことだと思います。

しかし、原価を下げるために、必要な工程を省いたり、サンプル反と量産反の製造場所(国)が変わったりすると注意が必要です。価格を叩くと、リスクが増えると考える必要があります。データーは必要ですが、信頼できるデーターなのかの確認も必要です。

異物混入

ある日、検品工程で検針器の警報ブザーが鳴り響く日がありました。「商品の中に金属片が入っている!」針の管理が不十分であったのか・・・時間ばかりがたって、原因がつかめません。
しかし、警報ブザーの鳴る商品が他にも出てきます。その日は、製造を中止し、徹底追跡を行いました。

使用したのは、合皮と毛がくっついた加工済みの外国産生地で、まさかと思い接着部分をバリバリと剥いでみたところ、中にはホッチキスの芯のようなものが、散らばって入っていました。世界は広いと思わざるをえませんでした。

インポート素材

製品の量産に取り掛かる際には、展示会サンプルで作った商品の生地縮率データを見ながら、パタンナーさんが予測して作ったパターンで、量産前に確認サンプルを1枚作るのが通常です。その確認サンプルが、規定の寸法に出来上がらなければ、何度でもやり直しを行います。

プリントの綺麗な生地で、3色あるうちの1色で確認サンプルを作ったところ、展示会サンプルとは全然違った伸びがあり作り直しです。違う色で作ったところ、今度は逆に大変小さくなってしまいました。3枚同時に作ると、3つの違うサイズが混ざったかのように出来上がりました。生地品番は同じ、プリントする前の生地が間違っていたのでは?という疑惑すら抱くほどでした。

真相は不明のまま、2通りのパターンを作って生産しましたが、「インポートものはそんなもの」と輸入業者の一言でした。
日本でも海外でも、製造場所や工程がわかり、信頼のおける関係を築けているか。が最も大切な事ではないでしょうか。横暴な商談をして買い付けたものは、のちのち何かを教えられることになると思います。

新作生地

生地屋さんから新作生地の商品化をイメージするために、サンプルを作って欲しいという依頼を多くいただきます。
最終製造業者がPL法などの責任を負うため、商品化しないほうが良いと思うときは、はっきりと伝えるようにしています。

ある生地の確認サンプルを縫った際に、普通に縫うと針穴が開きました。驚いて針を細いものにしたり、針のメーカーを変えたり、糸のことを調べたりしましたが、解決できませんでした。
冬の乾燥が生地に悪いと聞き、蒸気スチームを増やしミシンの下からも蒸気を当ててみました。それでも開くので、水に浸した生地を縫ってみましたが、また穴が開きます。

ミシンのスピードも一番低速でやってみましたが、それも駄目で、しかもその生地を持っていると、手の油分が取られ、かさかさになってしまいました。ミシン油が付いたら、染み抜きで取る事もできません。以上の問題があったことと、生地のしっとり感がなく、ざらざらだったので使用中止をお願いしました。しかし、生地屋さんは「縫製会社が悪い」の一点張りで、修理・修正・低速とシンプルデザイン変更依頼で、何とか商品にして納品をしました。

納品後、クリーニング屋さん・ショップ・お客さんから、「汚れが付きやすく取れない」と多くのクレームがきてしまったと聞きました。生地屋さんがコスト下げる為に、何かの工程を抜かしているのではないかと、噂になりました。

縫製工場で指摘される問題については、商品化後必ず問題になります。
また、裁断やハサミを入れると伝線が入る生地の時、電熱線により布を溶かして裁断するヒートカットの提案をしましたがそれも出来ず、伝線がいく箇所を調べて生地方向を変える方法などデザインについても考えました。しかし、脇や袖付け部分から伝線が走ります。今流行のボディにフィットする形では、人の動きに対応できないことを伝えます。

全面に使用することを中止するよう提案し、伝線しても服として問題のない箇所に部分的な飾りとして使用することをお勧めしました。結果、二枚重ねの服で表の装飾としての生地に使用し、商品化することができました。

今後、繊維や生地の研究が進めば、縫製の役割にも、素材の持ち味を最大限に活かし、「もっと自由に新しいライフスタイルで生まれた価値観にあわせた商品作り」が必要になります。
環境に優しい生地・服というのも現れてきている昨今、縫製方法の日々の研究が必要になります。

すでに、ホールガーメント(無縫製ニット製品)という島精機の機械登場で現実化していますが、無駄を省き、着心地が良い服の追求が、エコの取り組みの一歩だと思います。スタイルや流行を追求するアパレル業界では難しい課題ではありますが、今後必要になってくる事だと思います。

お問い合せ はコチラ

カタログダウンロード

お電話・FAXでのお問い合せもどうぞ

お客様の声

カットソーの知識

作品ギャラリー

弊社オススメ商品

まいにち La;Kuu

ブログ

四十路の店長日記

田舎の縫製工場再建と親の介護日記を綴っています。

ページのトップへ

>TOPページ > カットソーの知識 : 縫製豆知識